十条の店 その6 魚がし寿司

feelflows2005-05-15

東十条駅北口を商店街側に出て、
茶店「珈琲画伯」がある角を左に曲がる。
そこに、驚きの安さの寿司屋、魚がし寿司がある。


並セットが550円、特上でも900円。
単体で頼んでも、70円から200円。
この値段でも、普通の寿司である。
手抜きはない。


いわゆる回転式ではない。カウンター式で
寿司職人が目の前で握って出す、ちゃんとした江戸前の寿司屋だ。


私がよくやるパターン。
東十条の銭湯に入って汗を流した後、ここで並セットを注文し、
その他単体で好きな物を頼む。
最後にしじみのみそ汁を飲んでおあいそ。
殆ど江戸っ子気分だ。


お腹一杯になるまで寿司を食べて、みそ汁を飲んで、
それで勘定が1人2000円いかないのだ。普通ありえない。
回転式だと必ず2個ずつの皿単位で取らなくてはならないが、
ここなら1個ずつで注文できる。
より多くの味をより安く、楽しめる訳だ。


平日昼12~1時には、
ランチタイムメニューとして「とろ丼」が出る。
その名の通りとろの丼なのだが、
これが、いくらめくってもめくってもとろが出てくる、
ものすごいボリュームのある丼として、我々の間では有名である。
これで750円なんて、嘘みたいだ。


味だけで言えば、もっとうまい店はあるだろうが、
東京でこの値段でこれだけ食べられれば充分満足。
我々庶民の懐にあたたかい、良心的なバランスだ。


ちょっとだけリッチ気分になりたい時、
自分にご褒美をあげたい時、
私はこの店に行く。
今後も、我々庶民に「寿司」というちょっとした夢を提供し続けて欲しい。