Roland R-09購入

Roland 24bit WAVE/MP3 RECORDER R-09

Roland 24bit WAVE/MP3 RECORDER R-09

某家電店にて購入。2万ほど貯まっていたポイントを使ったので割安で済んだ。
発売前から話題になっていて品切れ状態だったので予約を入れたら、丁度入荷とぶつかったらしく
数日後にはあっさりと手に入った。
地道に録音ブームを支える、EDIROL 「R-09」〜 「気軽に高音質」はどこまで本物か〜
Rolandの24bit WAVEレコーダ「R-09」〜 低価格「生録」の本命。使い勝手/録音品質とも向上〜
スタパ齋藤・EDIROL R-09


今まで、ライブの生録等にDATを使っていた。

SONY TCD-D100 レコーディングDATウォークマン

SONY TCD-D100 レコーディングDATウォークマン

DATは、一般に手に入るオーディオ機器では最高の音質で録音出来るので重宝していた。
しかし民生用としてはもう死んだも同然の規格であり、テープは割高。
そして最小のポータブル録再機であるこのTCD-D100は、複雑な機構を小さな筐体に押し込んでいるために、
MDやiPodなどと比べるとかなり重く、デリケート。
最近は購入後5年以上たって事もあって動作が不安定気味で、時々テープを巻き込んで切ってしまうことがあった。
SonyはDAT機器の出荷終了を既に告知しており、真剣に他の規格への乗り換えを考えねばならなくなった。


同じくらいの大きさ、価格でそれなりの音質で録音できる機器。
更に、最近は録音した音をPCに取り込んでCD-Rに焼くまでが一連の作業と化しているので、
PCとの連携が重要だ。
(特にTCD-D100が不安定になってからは、テープのまま取り回すのが不安であった)
DATにしてもMDにしても、
従来のオーディオ機器では結局実時間かけて再生してHDDに取り込まねばならず、面倒であった。
出来ればPCと接続して、ファイルとして扱えるものが望ましい。


候補としてはR-09以外には以下の物があった。

SONY Hi-MD ウォークマン MZ-RH1 S

SONY Hi-MD ウォークマン MZ-RH1 S

商品が見つかりません|サウンドハウス


Hi-MDは、音質自体の評価は高い様だが、規格の将来性に不安があるため、手を出す気にはなれなかった。
言わば独自規格なので、普及せずにメーカーが手を引けばそれで終りになってしまうのだ。
(実際、今のところSony以外は殆ど発売していない)
DATの二の舞はしたくない。


Micro Track 24/96とRoland R-09の録音形式は、wave/mp3というPC上での汎用の規格。
録音した機器自体がなくなったとしても、PC上にさえファイルを持って行けば、
この2つの規格を再生出来なくなるということは今後しばらくはないだろう。
言ってみれば「潰しのきく」規格だ。
ただ、実際に店頭でいじってみて、Micro Track 24/96は外国メーカー製だからか、UIが「判りづらい」と感じた。
左右別々に録音レベルを決められるのも、生録用としてはかえって使いづらく思えたし、
ボタン類も扱いづらかった。
そうして結局R-09に落ち着いたのだった。


実際にバンドの練習を録音してみての感想。
・とにかく本体が小さく軽いので持ち運びが楽
TCD-D100は重かったのでこれだけでも好印象。
・メカ部分がないので録音開始時にタイムラグが生まれない
再生時も瞬時に頭出しが出来る。テープメディアでは不可能なこと。
MDでも頭出しは出来るが、フラッシュメモリほど瞬時ではないし、操作性が違いすぎる。
有機ELディスプレイは視認性が高い
日本語を表示できないのは残念だが、バックライトがいらないので電池の持ちにも影響するだろう。
出来れば、現在どの規格で録音しているかの表示が欲しかった。
・ボタン類の操作性は良好
メインで使う録音・再生・早送り・巻き戻しボタンは押しやすい。Micro Track 24/96はここが今一だった。
録音レベル調整は本体側面の上下ボタンで行うが、これは回転式のほうがよかった。下記参照。
・内蔵マイクの音質はそれなり
外部マイクでの録音も試したが、録音レベルがえらく小さくなった。そんないいマイクではないので
入力レベルが低かっただけだとも言えるが、これなら内蔵マイクで録った方がいいかもしれない。
内蔵マイクの音質は割合良い。5人組のバンドの音も分離よく録ることが出来た。
ただ、録音レベルは本体側面のボタンで変更出来るが、内蔵マイクで録音している場合、
録音レベルを調整するとクリック音が入ってしまう。つまり録音中にレベル調整はしづらい訳で、
この辺は回転式だったTCD-D100の方がいい。
無音状態ではノイズも聞こえるが、バンド録音だったら余り気にならないだろう。
・電池ボックスの蓋が壊れそう
電池ボックスの蓋の構造が華奢なため、下手に力が加わると壊れそうで怖い。
本体下部の蓋を開けるとまずSDカードスロットとUSB端子があり、
ロックを外して更に開けると電池ボックスがある、という二重構造になっている。
この手の機器を使う人の場合、大容量メディアは入れっぱなしにして、
むしろ電池を交換する回数の方が多いのではないだろうか。
電池の方を手前に置くか、別に電池スロットを付けた方が耐久性が増したと思うのだが、
これだけ小さな機器だと開口部を減らしたかっただろうから難しいところである。

・ケースは付属ではなく、別売り

Roland R-09用カバー・スタンド・セット OP-R09C

Roland R-09用カバー・スタンド・セット OP-R09C

上記の小寺氏のレビューにあるとおり、イマイチの出来。
特に三脚の安定感が今一つなのが辛い。余り傾けるとすぐに倒れてしまう。
背面のハードウェアボタンを変更するには一々ケースから出さねばならないのも面倒。
ただケースがないのも怖いので、このまま使うしかあるまい。


文句も付けたが、基本的には気に入っている。
最初にも書いたとおり、なにより小さくて軽い。DATの重さとは雲泥の差である。
USBマスストレージ対応のおかげでPC取り込みはファイルコピーで済むので非常に楽だ。
動作も安定している。曲作り用の軽いメモ程度の録音にもこれ1つで十分だ。
今までは一々DATやMDのメディアを装着し、マイクも用意して、と面倒だった。
(そんな些細なことでも、急な時はもどかしくなるものである)
壊れないように使っていきたいものだ。