テレ東時代劇アワー「大忠臣蔵」終了

とうとう「大忠臣蔵」が終わってしまった。
全52話。もの凄い虚脱感だ。


今、ここまで厚みのある時代劇は出来ないだろう。
映画全盛期を形作った人たちがまだまだ現役だった時代の強みだ。
討ち入り編2話は圧巻。
配役、演出とも
とても1時間番組とは思えない密度だった。
この回は赤穂浪士の討ち入りではあるが、
むしろ吉良側の武士である、小林平八郎や鳥居利右衛門にスポットを当てていた。
それまでにそれぞれエピソードを描いていたから、
ただの斬られ役ではなく、見る側も感情移入出来た。
特に、清水一学(天知茂)と堀部安兵衛(渡哲也)の対決は、
それまでの2人の交遊を何度も作中で描いていただけに、
泣けた。


三船敏郎はそれほど演技の幅があるようには見えないのだが、
存在感が圧倒的で、言葉一つ一つが重く、
演技の巧拙云々よりもそれだけで充分だと思えてしまう。
実に説得力のある大石内蔵助であった。
最終回「切腹」での志村喬とのやりとりは、
あの「七人の侍」を思い出して楽しかった。
(立場は全然違うが)


とにかく圧巻の作品だった。時代劇の面白みを堪能出来た。
残念ながら、忙しくて途中見られなかった回が多い。
週一ペースで時代劇専門チャンネルで放送しているので、
そちらで見直してみるか、とも思う。


と、油断している間に、テレ朝では「三匹が斬る!」の再放送がまたまた始まった。
しかも余り再放送しない第1シリーズだ。杉田かおるが出ている。
これも見なけりゃ。第1シリーズは見たことないんだった。