田中好子さん追悼 キャンディーズ個人的再評価

4/21の田中好子さん(スーちゃん)死去のニュース以来、キャンディーズばかり聴いている。


私は1971年生まれなので、
リアルタイムでは解散騒ぎにぎりぎり間に合った程度である。
ベスト盤は持っていたが、改めて今の耳で聞いてみると、音楽的に素晴らしい事を再発見。

これなんて、シンコペーションバリバリのブラスロックである。
しかも踊りながらハモり。1コーラス毎のかけ声もきまっている。

バックバンドのMMP(後のスペクトラムの母体)の演奏、
特に渡辺茂樹氏(元ワイルド・ワンズのチャッピー)の弾くクラヴィネットがファンキー。

個人的に一番思い出深い曲。イントロのギターのエコー感が、
1970年代の灯りの少ない夜を思い起こさせる。

キャンディーズピンク・レディーの曲を歌う珍しい映像。
違和感なく自家薬籠の物にしているのが恐ろしい。

これはスティービー・ワンダーのカバー。珍しいミキちゃんのメイン。
低音の唸り声もばっちり。

当時のラジオ番組での、セルフ自虐替え歌らしい。
余りにもひどい歌詞が逆に素晴らしい。ノリノリでコントをやる姿とダブる。


4/30に文化放送で流れた追悼番組はしみじみとして非常によかった。。
当時、実際に彼女達と関わっていた吉田照美伊東四朗喜多条忠が出演し、
ディレクターは元全キャン連だったそうだ。
愛情のある人が関わるとやはり違う。
番組中で流れた、当時の公開録音でのライブ音源「哀愁のシンフォニー」も出来がよかったので、
オフィシャルな音源として日の目を見て欲しい。


ローティーンの時期に出会い、若き日の苦楽を共にし、
それぞれの道に別れても30年以上交流を保ち続け、
そして遂には臨終まで看取る。
つまりは家族同然、ということだ。
こんな絆の深い女性アイドルグループ、なかなかあるものではない。


それだけ長年親しいながら、遂に再結成がなかったというのは、
それだけ当時、「やり切った」感があったのだろう。
(経済的必要性に迫られなかったのもあるだろうが)


5/8(日)に追悼番組として、NHK-BSプレミアムで「わが愛しのキャンディーズ」が放送される。
最初2006年に放送されたこの番組、非常に好評な為にもう3,4回は再放送されている。
デビュー前のNHK歌番組でのマスコットガール姿、「ひるのプレゼント」での映像、
勿論紅白での映像など、貴重な映像が満載。
未見の方はお見逃さぬよう。


謹んで、田中好子さんのご逝去にお悔やみ申し上げます。