イーグルス紙ジャケCD一挙購入


去年10月発売の限定版だったが、注文したらまだ全部在庫あったので一挙購入。
私はそんなに熱烈なイーグルスファンではないが、
それ程枚数がある訳でもないのでこの際買ってしまった。


ロックのCD再発は一回りも二回りも終り、代表的なものはもう出尽くした。
(メジャーなもので出ていないとしたら、権利関係がこんがらかっている)
そうなると、道は2つ。重箱の隅のアイテムか、既発盤の更なるブラッシュアップか。
今回のイーグルス再発は、後者の最良の一例だ。
イーグルスのCDなんて、ファンならとっくの昔に持っている。
そういう人たちに再度財布を開いてもらうには、相当付加価値を付けなければならない。


このイーグルスの紙ジャケシリーズ、リマスターされた音もいい。
「呪われた夜」のベースなんて、よりまろやかに太くなって迫ってくる。
(リマスター自体は2003年版)
だがそれ以上に、ジャケットの再現度がすごいのだ。
http://wmg.jp/eagles/verify.html
リリース前にWebサイトを立ち上げ、マニアに広く意見を求めた。
そしてその結果がこれ。

ジャケットの浮き彫りもこの通りくっきりと。
帯、ジャケットデザインはおろか、紙質、ジャケットの組み立て方、
インナーポスター、盤のインナージャケ、印刷のくすみ方などなど。
そして、何を再現したかがライナーにきちんと記述されている。
この辺り、最近の紙ジャケリリースラッシュの中でも、
こだわりに関しては一歩抜きん出た存在と言えよう。
更に、2004年内に全アルバムの応募券を送れば、
全員もれなくアルバム収容BOXをただでくれる、というサービス付き。
ここまでやってくれれば、口うるさいマニアも納得だ。
http://www.indierom.com/kami/gpx/gpx04.htm


CDが売れない売れないと言われるが、
きちんと購買層のツボをついて、ここまでやってくれれば財布のひもは緩むのだ。
いい意味での「マーケティング」が生きてくる。
勿論、イーグルスという、ある程度の母数が見込める優良コンテンツであったことも忘れてはならない。


ホテル・カリフォルニア」があまりにも有名だが、
今回全アルバムを聞き直してみて、
バンドとしてのピークは「オン・ザ・ボーダー」「呪われた夜」辺りではないかと思った。
私が過渡期好き、ということもあるが、一番「乗った」演奏が聴ける。
逆に「ロング・ラン」は、それ以前に比べリズムが妙にジャストで、
バーブ処理と共に'80年代の訪れを予感させる。バンドの黄昏の時だ。