「ひるのいこい」放送形態変更により ひるにいこえなくなってしまった 

NHKラジオの昼12時台の番組と言えば、なんといっても「ひるのいこい」。
12:15~30の15分間、たっぷりといこえたものだった。
村の時間の時間の時間でございます - Welcome to Tuna Fish Music


それが、久々に聴いたら、いこいの時間が減ってしまっているではないか。
http://www.nhk.or.jp/radiodir/mimitomo/new/new002.html
新番組の「ふるさとラジオ」の1コーナーに格下げされてしまった。
しかも、正味10分もない。ふるさと通信員からの話題、曲、それで終わり。
「暮らしの文芸」コーナーもない。
これではいこえない。


12:00~15の定時ニュースが終わり、僅かな空白が訪れる。
そして、沈黙の彼方から現れ出てくる、「ひるのいこい」のテーマ。
その一瞬の空白こそが、いこう上で最も重要な時間だったのである。
放送中も、間をたっぷり取り、世間の慌ただしさと無縁。
悠久の流れに身を任せ、ゆったりとした時間を堪能出来た。
15分が、20分にも30分にも感じたものだ。
まさにいこいタイム。


それが今では、「ふるさとラジオ」から間髪入れずに始まってしまう。
番組内でも、次々に話題を呼んで、慌ただしく終わる。
こんな余裕のない、せわしない放送では、いこいは訪れない。
現状の「ひるのいこい」、実質的に番組は殺されたも同然である。
「間」のない「いこい」は、いこいではない。


NHKが変に若者向けを意識するとおかしくなる例だ。
こういった長寿番組は、余計なリニューアルなどせずにそのまま継続させることこそが、
一番のサービスなのだ。
長寿番組のリスナーは、不変であることの落ち着きを求めて聴いている。
「ひるのいこい」をいじられて喜ぶリスナーなど、どこにいるだろう。
お情け程度に継続されるよりも、
いさぎよく止めてしまった方が、まだ諦めがつく。


しかも、現在は12:40頃からの放送。
同じNHK-BS2の12:35~13:00の「BS名作アニメ劇場」と、時間が被ってしまった。
現在放送中なのは「ニルスのふしぎな旅」。個人的にはこっちを選ばざるをえない。
「ひるのいこい」をパスするのは心苦しいが、今のいこえない状況では致し方ない。


唯一救いなのは、土曜日だけは以前と同じ形態、
12:15~30の単独番組として、放送が継続していることだろう。
土曜日だけが、我々のいこいの日だ。


「いこい」が必要な平日に憩えず、
休日の土曜日に従来の「いこい」を得られるとは、
何とも皮肉なことになったものである。
NHKは、NHKのアイディンティティを考え直して欲しい。
何がNHKらしさなのか。NHKにしか出来ないこととは何か。
果たして民放に「ひるのいこい」が放送できるか?


そして、もう一度、平日の我々にいこいを!