ニューヨーク・ヤンキース、米ワールドシリーズ制覇 松井秀喜、MVP獲得

生で見ていて、鳥肌が立った。
これは、マンガの世界だ。
いや、こんなストーリー、編集に「リアリティがない」と却下されそうだ。
今日だけは、ワールドシリーズ松井秀喜の為にあった。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/mlb/2009/text/200911050007-spnavi.html


2回裏 2階席への先制特大2ランホームラン
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観客席からの動画 どれだけ客を熱狂させたかが判る

3回裏 1点差に詰め寄られた後、満塁で2点タイムリーヒット
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5回裏 シリーズ記録に並ぶ1試合6打点目となる2点ツーベースヒット
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松井秀喜 MVP授賞式 チームメイトからのMatsuコール付き


13打数8安打 打率.615 HR3本(決勝HR2本) 
8打点 出塁率.643 長打率1.385 OPS2.028


これが、このシリーズでの松井の成績だ。
とても現実とは思えない、考えられない数字が並ぶ。
何という勝負強さだろう。
リーグ優勝決定戦までは並の成績だったが、
この大舞台でこの凄さ。
特に今日、
フィリーズが勝てば逆王手となり、
流れがフィリーズに傾きかねない試合。
ヤンキースとしては今日、優勝を決めたいその試合で、
4打数3安打6打点1ホームラン。
今日のヤンキースの全得点7点中、6点を松井が叩き出した。
完全に1人舞台。
神がかり的な数字だ。
3打席目のタイムリー後、観客からMVPコールが自然発生的に起きたのも、
当然のことだろう。


巨人の4番という、将来が約束された地位を捨ててアメリカに渡って7年。
この7年間、様々な苦労があった。
動くボールに対応できず、ゴロキングと言われた。
骨折、膝の故障で思うように成績を残せなかった。
厳しいNYのメディアからの批判。
守備につけずDHという制限の多い仕事場。
WBCを辞退した事への批判。
そういった苦労も、全てこの日の為にあった。
彼の7年間の苦労を考えると、この結果をどれだけ賞賛しても足りないだろう。


野球の歴史そのものとも言える米ワールドシリーズで、日本人がMVP獲得したというのは、
とてつもない偉業だ。
野球の頂点と見なされている場所で、日本人が「最も価値ある選手」に選ばれたのだ。
そして言うまでもなく、春のWBCでは、イチローが勝負を決めた。
春はイチロー、秋は松井。
片や日本最高のアベレージヒッター、片や日本最高のホームランバッター。
それぞれが世界の頂点に立った2009年を、
日本の野球ファンが忘れることはないだろう。