C-C-B 「Single Collection」

Single Collection

Single Collection

近所の中古屋にて購入。
シンセドラム、デジタルシンセ、ゲートリバーブなど、80年代バリバリの音色が懐かしい。
C-C-B - Wikipedia
スタッフ、メンバーが一丸となって作ったC-C-Bの大ヒット


それにしても、1曲の中にこれだけ入れ替わり立ち替わり
違ったメンバーの歌唱が交錯するバンドは、今でも珍しいんじゃないだろうか?
曲毎にメインヴォーカルを取るメンバーが替わるというのはよくあるが、
C-C-Bの場合、1曲をよってたかって全員で歌っていると言っても過言ではない。
コーラスをフィーチャーするというのは、初期のプロデューサーである萩原健太氏の
ビーチボーイズ趣味が反映されているのだろう。
「個々の歌が弱かったので、各々のコーラスで補い合う事にした」
という萩原氏のコメントをどこかで読んだ記憶がある。
結果として、それがC-C-Bの最大のセールスポイントとなったのだから世の中判らない。


当時一番人気があったのは、ドラムの笠浩二だった気がする。
よく考えてみると「でかいメガネでぽっちゃり」
というモテない二大条件を持っている彼が一番人気だったというのは何とも不思議だが、
ドラムを叩きながら、ここぞというところで高音で歌う彼のインパクトは、
視覚的にも音楽的にも絶大なものがあった。
未だに「ドラムでヘッドセットマイク」となると「C-C-B」の名前が最初に挙がるのも、
その印象の強さ、他にないユニークさを裏付けていると言えよう。
(余談だが、ドラマーって何で歌いたがらない人が多いのだろう?
今までにやってきたバンドでも、ドラマーにコーラスを頼んでも拒絶されることが多かった)


とりあえず、ビーチボーイズフリークは、デビュー曲の「Candy」は必聴。
作曲の萩原健太氏のビーチボーイズ趣味が爆発している。
その他にもいい曲が多い。80年代歌謡曲好きならたまらないだろう。
冒頭で書いたとおり、良くも悪くも「80年代」という刻印の押された曲が多いからだ。


90年代には「80年代はスカだった」「何もなかった」という言説が横行していた。
狂騒感が強く妙に派手だった事も大きいだろう。その反動が大きかった。
だが、80年代当時は、70年代を同じように「シラケの時代」「何もなかった」と言ってなかったか?
結局、一番近い過去は一番恥ずかしく、一番否定したくなるものなのだ。
そして90年代後半から2000年代に入る頃、80年代は「あり」になった。80年代歌謡曲も「あり」になった。
C-C-Bは、言わば80年代の象徴だ。髪型、色も、狂騒の時代だった80年代を象徴している。
改めて聴かれて、音楽的にも再評価が進むことを望む。
個人的には「ないものねだりのI Want You」が一番好きかな。