NHKスペシャル「中国」サントラCD

500円と980円

久しぶりに近所の古本屋に行ったら、表題のCDを発見してしまった。
これは、菅野よう子のCDの中でも、特に入手困難とされているものである。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~wanna/faq2.html
(上記頁Q10参照)


発売元のメディアレモラスは、ヴァージンジャパンが事業整理で
邦楽部門だけになって出来た会社で、有名どころではフィッシュマンズがいた。
結局1996年に解散してしまった。
http://www002.upp.so-net.ne.jp/kamono/media_remoras.html


ただの廃盤でなく、元の会社がなくなっているCD程、再発しづらいものものない。
その後、フィッシュマンズの再発はポニーキャニオンから出たのだが、
「中国」は未だに再発されていない。
放送局が絡んでいるので、版権処理が難しいのかも知れないし、
もし出たとしても、菅野ファン以外にそんなにアピール出来るものでもなく、
それ程の売り上げが期待出来ない、という事かも知れない。
ただ、廃盤なのは仕方ないとして、肝心の内容が素晴らしかったもので、
オークションでやたら高値が付くアイテムと化してしまった。
今、Yahoo!オークションで検索したら2件あり、どちらも万単位になっていた。
片方など5万円にもなっていた。
いくらオークションは高値が付きやすいとはいっても、これは上がりすぎだ。
元は2500円のCDなのだ。こうなると、もはや音盤ではなく投機の対象である。
私は、1枚のCDに3000円以上出す気にはなれない。


自宅から自転車で行ける距離にある古本屋(レコード屋ではない)2軒で、
このやたらオークション値が高くなったCD「中国」を、
私はそれぞれ1000円以下で見つけてしまった。
以前買ったのは500円、今回は980円。
昔は色々な店を回ってレコード蒐集していたものだが、
最近は、決まった店を月1、2回程度回るだけで、それ程力を入れているわけではない。
それでも、こういう事もあるのだ。
確かにオークションは便利だけども、「金に糸目をつけない」人以外、もはや手が出ない。
「足で稼ぐ」事の重要さを、今更ながらに感じた一件であった。