The SMiLE sessions コレクターズBOX 入手


スマイル・コレクターズ・ボックス

スマイル・コレクターズ・ボックス

11/2発売予定が11/16に延期、2週間お預けを食った末に入手。
CD5枚、LP2枚、アナログシングル2枚。
箱がでかい。重い。44年分の重さだろうか。


1988年、高校3年の春、何故ビーチ・ボーイズを聴こうと思ったのか、
そのきっかけがどうしても思い出せない。
ともあれ、ベスト盤「エンドレス・サマー」を聴いて、
初期ヒット曲の素晴らしさ、「グッド・ヴァイブレーション」の斬新さに打ちのめされる。

終わりなき夏

終わりなき夏

偶然にも、その夏にはブライアンの1stソロが発売。これが決定打となり、
以後ビーチ・ボーイズ信者としての道をひた走ることとなる。
BRIAN WILSON

BRIAN WILSON

高3の夏は、今の自分の趣味嗜好を形作った重要な時期だったが、
この時に水戸の中古レコード屋で買ったのが、1971年のLP「サーフス・アップ」。
サーフズ・アップ

サーフズ・アップ

当時、キャピトル時代の音源はベスト盤などで聴けたが、ブラザー時代の音源は貴重だった。
これを貪る様に聴きまくった。タイトル曲は、何度聴いたことか。
個人的な思い入れとしては、「ペット・サウンズ」よりも断然これである。
そしてその年の暮れ、CD化された「ペット・サウンズ」を購入。
その地味さに驚くも、聞き込む程に逆にのめり込んでいく。


1990年、西新宿であの「スマイル」の海賊盤が手に入ると聞き、
恐る恐る広告に載っていた店に行ってみる。
CD1枚4800円。学生の身には痛かったが、その中身は本物の「スマイル」音源だった!
本当に「スマイル」はあったんだ!狂喜して、聞き狂った。


よくある話で、その後も海賊盤のスマイル音源には何度も手を出すが、
90年代半ばのVigotoneのLP3枚組&CD2枚組を自分内決定版として、
それ以降の追求は止めた。何しろ未完成品なのだから、切りが無い。

(今となっては、同梱されていたセッションシートが貴重かも知れない)


1993年の「グッド・ヴァイブレーションBOX」でのオフィシャル版スマイル音源放出。
2004年のブライアン版「スマイル」。
どちらも出た当時聴いた。凄いことになったと思った。
しかし今、それをも超える、凄い事が起きてしまった。


これはあくまでも、「スマイルセッションズ」であり、セッション音源の放出ではあっても、
完成品としての「スマイル」ではない。
ビーチ・ボーイズの「スマイル」は、1967年当時には、とうとう完成しなかったのだ。
それでも、オリジナルの音源が、ブライアンの公認の元に「スマイル」の名で発表される、
こんなことがかつて、想像出来ただろうか?
我々は、とんでもない未来に来てしまったものだ。