ゲッター1、2、3、君はどれが一番好き?

スーパーロボット 主題歌・挿入歌大全集 I

スーパーロボット 主題歌・挿入歌大全集 I

スーパーヒーロークロニクル スーパーロボット主題歌・挿入歌大全集III

スーパーヒーロークロニクル スーパーロボット主題歌・挿入歌大全集III

まとめて購入。
何故か第3集だけ、amazonでは「特撮スーパーロボット」になっているが、これは誤記。
全部アニメのスーパーロボットの主題歌・挿入歌集である。
コロムビアなので、'殆ど70年代の作品。21世紀に入ってからの作品は「ゴーダンナー」のみ。
有名作品ばかりなのでダブって持っている人も多かろうが、
私は余りこれまで持っていなかったので、こういう形でまとめられて助かった。


何といっても第1集が圧巻で、disc1が丸々「マジンガーZ」、
disc2は丸々「ゲッターロボ」「ゲッターロボG」、
disc3はこれ又、「グレートマジンガー」、そして「鋼鉄ジーグ」。
正確にはそれぞれ映画版の曲も混じるが、それでも3枚組ほぼ全部、
ダイナミックプロスーパーロボットの曲で占められている。
マジンガー」「ゲッター」と言えば、スーパーロボット中のスーパーロボット
これだけ挿入曲が多いというのも、それだけヒットしたという証明だろう。


作曲家で言えば、disc毎に渡辺宙明-菊池俊輔-渡辺宙明という、これ又豪華リレー。
'70年代ロボットアニメソングのサンプルをと請われたら、この3枚組を出せばよい、という密度。
特に「ゲッターロボ」楽曲群の充実度はもう筆舌に尽くしがたい。まさに菊池俊輔絶頂期である。
菊池氏の音楽は別名「菊池節」とも言われるように、ワンパターンではあるがそれが故にか中毒性が高い。
合いの手ブラス、縦横無尽に動き回る通称「ゲッターベース」、
毎回違う間奏、独特のマイナーメロディ等々。
ささきいさおの歌も素晴らしい。
充実した演奏、楽曲を聴かせてくれる。
個人的には「不滅のマシンゲッターロボ」のテンポチェンジの瞬間が、鳥肌が立つほどカッコイイ。
http://www6.airnet.ne.jp/babel/kikuti/talk/kikuti_zadan01a.html


又、第3集に収録されている、「'80年代泡沫スーパーロボットアニメ群」(失礼)の楽曲も貴重だ。
'79年の「ガンダム」以降、リアルロボット全盛となった印象のある'80年代だが(その辺りの音楽はキングが多い)、
従来と変わらないスーパーロボットだってあったのだ。大抵はテレビ東京だが。
百獣王ゴライオン」や「機甲艦隊ダイラガーXV」の挿入歌がこんなにたくさんあったとは知らなかった。
ちなみに「ダイラガーXV」と言えば15台合体ロボットのインパクトばかり記憶に残っていたが、
少し前にCSで放送されたので実際に見てみたら、異星人との1stコンタクト時の異文化ギャップや、
同一陣営でも和平派好戦派で丁々発止の政治工作をして揉めるなど、
派手な戦闘シーンよりも非常に地味な部分がメインストーリーになっているという、一種意欲的な作品だった。
内容からすればスーパーロボットが出てくるのが不自然に感じられ、作劇的には邪魔になっていた。
(実際、ずっと和平交渉中で、戦闘シーンは想像の中だけという回もあった。
何とも不自然なシーンで、明らかに「各回に1度はロボットの活躍シーンを出さねばならない」縛りを感じさせた)
玩具スポンサー主導のロボットが意欲的な内容の作品から遊離しているという状況は、
ある意味'80年代スーパーロボットアニメの状況を象徴していると言えるかも知れない。


表題の問い、かつて1970年代に小学生だった男子諸君にとっては、
言わば「その後の自分の生き方を決める選択肢」として、誰もが通ってきた道の筈だ。
あなたはゲッター1、2、3、どれが一番好きだろうか?
私は、勿論ゲッター3だ。
幼稚園の頃に粘土でゲッター3を作った程である。
(だって一番安定がいいのだもの)